ウォーカブルなまちづくりに資する人流計測システムの実証【課題提示型プレスリリース】

 Hatch Technology NAGOYA 課題提示型支援事業の実証について、2月5日にプレスリリースを発出しましたので、お知らせします。

 世界的にウォーカブルなまちづくりがトレンドとなっており、その実現には魅力ある店舗や空間、イベント等の仕掛けを創出し、エリアに人を呼び込むことが効果的です。こうした仕掛けの効果を客観的に示すためには、エリアに訪れる人の歩く方向、滞留人数、属性などを長期間に渡り計測することが重要ですが、これを行うためにはコストやシステムメンテナンスが課題となります。そこで、本実証では名駅 3 丁目エリアにおいて、低コストで長期間の人流計測が可能な新しいシステム(下記参照)を構築しました。イベント前後の人流の変化を計測することで、このシステムの有効性の検証を行っています。

1.プロジェクトの概要

 官民のパブリック空間や遊休不動産などを地域資源として活用し、新たな魅力や価値を生み出すことで、回遊性や賑わいを面的に広げ、居心地が良く歩きたくなるウォーカブルなまちづくりを進めていくことが世界中のまちづくりのトレンドになっています。
 本市としても、地域団体など関係者とともに、ウォーカブルなまちづくりの推進に努めていますが、客観的な評価指標となるデータや論拠が乏しいために、関係者からの共感を得づらいのが現状です。
 今回の実証では、名駅三丁目エリア内に特許技術を活用した3種類のセンサーを設置し、人流や滞留、来場者の属性データ等を収集することで、ウォーカブルなまちづくりにおいて重要な回遊性や賑わいを評価するための指標を作成し、今後のウォーカブルなまちづくりを推進していくための検討材料となりうるのかを検証します。

2.実施者

(1)実証事業者 株式会社センサーズ・アンド・ワークス

(2)市担当部署 住宅都市局 ウォーカブル・景観推進室

3.今回の社会実証のポイント

4.実証で活用する技術の概要・例示

 株式会社センサーズ・アンド・ワークスは、大学発ベンチャーとして特許技術を活用した赤外線センサーを中心とした様々な人流検知技術を保有している。特に小型化・省電力化したコンパクトIoTセンサー「Sign」シリーズTYPE-Bは、屋内外・昼夜を問わず人流計測することが可能で、デバイス生産も自社にて実施している。

 同社は、イベントや施策における評価指標を協議の上策定し、指標算定のための計測環境構築、得られたデータから指標算出と分析を行っている。

①人流センサー Sign TYPE-B

電池駆動で人の移動方向を判定できる赤外線検知方式のセンサー。街なかの街灯などに設置することで、GPSやキャリアデータでは収集することのできない通路単位での不特定多数の歩行者データを収集することが可能。

②滞留計測センサー Sign TYPE-E

可視および赤外画像をAIで処理することで、判定エリア内に滞留する人の数や時間、外見属性が計測できるセンサー。

③属性取得センサー Wi-Fi Probe:Oxyzen社

 Wi-Fi接続情報が取得可能なセンサーで、スマートフォン利用者等がどの地域や国を拠点としているかを判別可能。

5.実証事業者について

株式会社 センサーズ・アンド・ワークス
代表取締役 堀江 聡
設立   2011年4月19日
本社所在地 兵庫県神戸市兵庫区和田山通1丁目2-25 神戸市ものづくり工場304 305
URL  https://www.sensorsandworks.com/index.html