カーボンニュートラルの実現に向けてチャレンジ
私たちの住む名古屋は、産業と文化が息づく魅力的な都市です。しかし、都市の発展とともに、エネルギー消費量の増加や温室効果ガスの排出といった課題も抱えています。
この課題に立ち向かい、持続可能な未来を築くために、名古屋市は、2024年3月に策定した「名古屋市地球温暖化対策実行計画2030」の中で、「2050年カーボンニュートラルの実現に向けてチャレンジ」することとしています。その実現に向けた一歩として、再生可能エネルギー導入の大きなポテンシャルを持つ太陽光発電設備を2030年までに49万kW導入するという目標を掲げました。
名古屋市の再生可能エネルギーに係るポテンシャル
下図の通り、名古屋市内における再生可能エネルギーの導入ポテンシャルの大半は太陽光発電です。一方、太陽光発電を設置できる場所については、土地への平置きは少なく、建物の屋根・屋上がほとんどを占めています。今後、太陽光発電の普及拡大を強力に図るためには、建物における太陽光発電設備の設置場所の確保が鍵となります。
名古屋市における再生可能エネルギー導入ポテンシャル
名古屋市の太陽光建物系導入ポテンシャル
名古屋市の太陽光土地系ポテンシャル
出典:再生可能エネルギー情報提供システム(REPOS)
これまでの太陽光発電設備導入の取り組み
これまで名古屋市は、住宅や中小企業への設置費用助成、公共施設への導入などを積極的に進め、太陽光発電の普及に努めてきました。ですが、直近5年の太陽光発電設備の導入容量の推移をみると、住宅用は右肩上がりで増加しているものの、事業用は伸び悩んでいる状況にあります。
市街地が中心の名古屋市では、広大な土地確保が難しく、大規模な太陽光発電設備の設置は困難なため、建物への設置が中心となります。主流の結晶シリコン太陽電池は設備重量が大きい点や求められる日照条件等から、一定の耐荷重を有する屋上・屋根への設置が主体となっており、設置場所が限定されている状況があります。
公共施設等への太陽光発電設備の設置も進めてきましたが、設置できる施設にはほぼ設置している状況で、従来の太陽光発電設備設置の限界に近づいてきています。
そのため、従来の太陽光発電とは異なる手法によって、都市部ならではの再生可能エネルギーの導入を促進する必要があります。
新技術で再生可能エネルギーがあふれる街を目指す
名古屋市において太陽光発電設備を始めとする再生可能エネルギーの導入を加速度的に増加させるためには、経済的で、都市の様々な場所に柔軟に設置できる技術が必要だと考えています。住宅が密集しているような市街地において、現在主流な設置場所である建物の屋上・屋根だけでなく、窓や壁、あるいはこれまで全く想定されていなかったような場所でも良好なエネルギーを生み出す可能性を追及したいと考えています。太陽光発電に限らず、幅広い新技術の導入を検討しています。
具体的には、新たな技術を活用し、市街地において、新技術を活用した発電設備をさらに設置できそうなのか、気候・日照条件が異なる状況で発電量がどのように変化するのかといった検証を行い、実用化や今後の普及に繋げたいと考えています。
次世代へつなぐ、持続可能な名古屋へ
再生可能エネルギーの普及は、地球温暖化対策だけでなく、次世代のための持続可能な社会の実現にもつながります。名古屋市は、再生可能エネルギーを都市の新たな力とし、未来を担う子どもたちに、豊かで持続可能な社会を継承していきます。私たちと共に、再生可能エネルギーで名古屋の未来を拓きませんか?ぜひ、御社の技術、アイディアについてのご提案をお聞かせください。たくさんのご応募お待ちしております。