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IoT×衛星データ×AIで都市環境を高精度にモニタリング!【実証レポート】

道路情報板や標識車をはじめとする社会インフラ向けソリューションを提供している名古屋電機工業株式会社は、都心まちづくり課の協力のもと、IoTセンサー、衛星データ、AI分析を用いて、名古屋城三の丸地区の都市環境をモニタリングしています。

背景

名古屋城三の丸地区は、城郭内にある官庁街という全国的にもめずらしいまちです。 民間再開発などにより魅力向上が進められる名古屋駅地区や栄地区と同じ都心部に立地し、 世界を魅了する歴史文化をもつ名古屋城と再生した久屋大通公園の間に位置しています。 リニア時代の到来、さまざまな潮流の変化、地区への期待の声が寄せられるなど、 まちづくりの機運が高まりつつあり、まさに今、 当地区のまちづくりをあいち・なごやの飛躍へとつなげていく、 まちの転換期を迎えています。

当地区には、外堀、街路樹並木、都市公園・街園、敷地内の緑地など多くのみどりが整備され、みどり豊かな環境を形成しています。緑被率は市平均を上回っており、こうした豊かなみどりによって、都市環境はより良好に保たれていると推測されます。

今回の実証は、こうした当地区が持つポテンシャルの見える化に取り組むものです。

技術紹介

今回の実証実験は、三の丸地区の緑化エリアと舗装エリアの気温、湿度、気圧の環境情報を分析して精度の高いヒートマップの作成に取り組むものです。
それらの環境情報はIoTセンサーから収集することも可能ですが、これらセンサーは必ずしも必要な場所に設置できるとは限らないこと、また地点の情報を得ることはできますが、広域情報を面的に把握する手段として不向きなものだと考えられます。

そこで、対象エリア内に設置されたIoTセンサーから地点の気温、湿度、気圧のデータを取得し、AIに学習させ、センサーを設置していない場所の環境情報を予測・推定します。さらに予測・推定したデータを衛星データで補間することでヒートマップの高精度化を目指します。

実証実験の流れ

  1. 三の丸地区の緑化エリアと舗装エリアの複数個所にIoTセンサーを設置し、気温、湿度、気圧データを取得し、気温、湿度をグラフ化。

2. センサーを設置した位置情報と、センシングしたデータを組み合わせて簡易的なマップを作成。また、IoTデバイス間のデータを補間関数を用いて推定・補間し、ヒートマップなどで可視化。

3. 緑化エリア、舗装エリアそれぞれでセンシングしたデータをAIに学習させ、変化の傾向を見つけ出して補間関数の近似を予測し、ヒートマップの精度を向上に取り組む。

4. 衛星から観測した地表面温度を用いて、IoTデバイスのない地点の変化傾向を見つけだして補間関数の近似を予測し、ヒートマップの精度を向上させる。

今後の展望

名古屋電機工業株式会社が目指すのは、これらのデータからその環境の「快適さ」を可視化することです。今回の実証が、その第一歩となります。