- 背景
- 名古屋市では、身近な地域で異年齢の子ども同士が交流し、子どもの健やかな育ちを支援するため、子ども会活動を推進しています。しかし、近年は共働き世帯の増加や子どもの習い事の多様化などにより、保護者が地域活動に参加する余裕が減り、保護者負担の大きさなどを背景として、子ども会の参加者はピーク時の約5分の1にまで減少しています。この状況が続けば、地域における子どもたちの貴重な交流の場が失われる可能性があります。
- 背景(詳細)
- 子ども会活動の継続には、主に三つの課題が存在しています。保護者の運営負担が大きく、特に役員の引き継ぎが不十分なため、初めての役員は特に大きな負担を感じています。次に、子ども会自体が減少している地域では、参加したくても子ども会自体がないため参加できない子どもたちがいます。最後に、「子ども会で何を体験できるか分かりにくい」という声が多く、子ども会活動の魅力が十分に伝わらず効果的なPR手法もなかなか見つからない状況です。
- 求める解決策
- 新たな技術的アプローチによる解決策を求めます。保護者の運営負担を軽減し、誰もが子ども会活動に携わりやすくなる仕組み、または子どもたちが地域で参加できる機会を増やし、子ども会活動の魅力を効果的に発信する革新的な方法を期待しています。これにより、子どもたちが遊び、学び、交流し、体験する機会を身近な地域で提供できる環境の実現を目指します。
- 想定する実証実験内容
- 本プロジェクトでは、デジタル技術を活用し、子ども会活動の魅力を幅広く発信する方法を求めます。また、運営に携わる保護者の負担を軽減するための手法を検討し、その効果を検証したいと考えています。これらの取り組みを通じて、地域の子ども会が持続可能で魅力的な活動を展開できる基盤を構築することを目指します。
- 実証実験成功後の発展性
- 本プロジェクトで成功した取り組みは、名古屋市内全域の子ども会活動への展開が期待されます。さらに、子ども会活動で得られた知見は、町内会やPTAなど、他の地域活動団体が抱える共通の課題解決にも貢献する可能性があります。
- プロジェクトの進め方打合せ方法
- 週に一度程度のオンラインミーティングを基本とし、必要に応じて対面での打ち合わせを実施したいと考えています。必要に応じて子ども会の協力を得たうえで視察や実証を行えるよう検討します。
- 提供可能な データ・環境等
- 実証実験の対象地域としては、名古屋市子ども会連合会を通じた募集、あるいは特定のモデル地区との連携が考えられます。活動に一定の規模感がある地域との連携が、実証効果の測定において望ましいと考えています。
- プログラム終了後の 本格導入
- 提案技術や解決策の有効性が確認された場合、名古屋市として子ども会活動への本格導入や普及促進を検討し、持続可能な活動支援を目指します。