【実証レポート】堀川に浮かぶごみをなくしたい!川ごみのメカニズム解明と対策の実証

実施者

(1)実証事業者 株式会社平泉洋行
(2)市担当部署 緑政土木局河川部河川計画課

プロジェクトの概要

 本市では、名古屋の母なる川・堀川の再生を目指して、民産学官の連携により様々な取り組みを進めてきました。一方で、「水が汚い」という堀川のイメージを払しょくするには至っておらず、堀川がかつてのにぎわいを取り戻すには、更なる浄化の取り組みが必要となっています。

 今回の社会実証では、テクノロジーを活用し、堀川の浄化に向けた効果的、効率的な新しい手法・技術開発を行いました。

実証の方針と内容

 堀川の浄化に向けて、水面浮遊ゴミを回収する海洋ドローンJELLYFISHBOTを使用して定期的に浮遊ゴミを回収し、回収したゴミの可視化(写真、重さ、内容物、マイクロプラスチック、油など)を行いながら、効果的・効率的な浄化活動のための手法を開発を目指しました。
 市民の方々とともに堀川の浄化に取り組んでいく上で、更に多くの方が関心を持つきっかけを作れないか検証しました。

ゴミを回収しながら航行
清掃活動と連動して実証を実施
回収したごみを分析

実証内容

・GPSを利用し清掃エリアを指定し、自動運転を実施した場合の効果を確認しました。
・JELLYFISHBOTを2台用いて、オイルフェンス又はネットを利用して、大量のゴミを回収できるかを確認しました。

海洋ドローン「JELLYFISHBOT」について

自動運転エリアを確定
指定したエリア内をランダム走行
2台で連携するタンデム航行

実証成果

 実証期間中に、北清水親水公園付近を中心に16回の航行を実施し、浮遊ごみの回収などを行いました。

 定期的な浮遊ごみの回収により、どの程度浮遊ごみがあるのかを可視化することができた。また自動運転も実施し、エリア内の浮遊ごみ回収を自動化する可能性も見えてきました。

 ただ、潮位により浅瀬にひっかかったり、充電が必要なため人による回収作業が必要だったり、まだ技術面・運用面で課題があることもわかりました。

堀川・納屋橋付近で清掃ボランティアの皆様に見守られ清掃するようす

 地域住民の方からは、「素人でもできるなら日常的な清掃に使いたい」など興味を持ってくださる方も多く、市民の関心も集め、非常に好印象を持って受け入れているように思います。

 河川の浄化にむけて、引き続き様々な技術検証を進めていきます。

メディアでも多数取り上げられました

テレビ愛知さんに取り上げていただきました。

東海テレビさんでは2パターンも作成いただきました。

市民団体の方にも動画を作成いただきました。